帰宅願望がある利用者への対応(さくら苑新館)

さくら苑新館の水流です。
さくら苑新館デイサービスは中重度者を中心に受け入れている事業所で認知症の方への対応にも力を入れています。
今回は、認知症の方の症状としてよく現れる「帰宅願望」について、事業所としてどう取り組んでいるのか、ご紹介したいと思います。
事業所としては、帰宅願望がある利用者には主に2つの取り組みを行っております。
①帰宅願望を未然に防ぐ取り組み
②帰宅願望が出た際の取り組み

①に関しては、簡単に言えば時間を忘れさせる取り組みです。いつの間にか帰る時間が来てしまったと思えるくらい楽しく過ごせるように夕方の時間は集中してレクリエーションや作業活動等を促せるように工夫しています。
②に関しては、本人の不安感を取り除くことが一番大事ですので。原因をしっかりと探り、本人の話を傾聴出来る様にマンツーマンで対応しています。

①、②に関しても、恐らく何処の事業所でも行っている当たり前の対応かもしれません。しかしながら、さくら苑新館デイサービスでは、この当たり前の事の質を高める為、なじみの関係の構築、対象者の過去(人生・生き方)を知るというところに力をいれています。

これは認知症の方の対応をする上ですごく重要です。なじみの関係を構築する事で、本人にとってはここには頼れる人がいると安心感に繋がります。対象者の過去の情報収集を行う事で、色々な周辺症状が起こったとしても傾聴時にその話題に同調して対応する事が出来、不安感の解消にも繋がります。

現在、利用されている方も利用当初は帰宅願望等みられている方もいらっしゃいましたが、取り組みによって、現在は落ち着いて過ごされている方がほとんどです。
今後もなじみの関係の構築や、利用者1人1人のこれまでの人生の情報収集を行っていき利用者にとって自宅と同じくらい居心地の良い事業所を目指して頑張っていきたいと思います。

写真は夕方の帰宅願望を未然に防ぐレクリエーションの様子です